虫食いと肥料

今年はキャベツが余りよく出来ませんでした。全体的に虫が多く、夏は旱魃で肥料が利かず小さいものが多かったです。秋になりようやくいいキャベツが出始めました。9月は雨が多く肥料が効いたのでしょう。まだ全体的には小ぶりですがみずみずしく仕上がってきてimageいます。

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それでも綺麗に出来ているキャベツだけでなく虫食いがあるキャベツもあります。虫はかなりの部分を肥料設計で抑えられます。人間で言えば肥満にも栄養失調にもならないちょうどバランスの取れた健全な体を作る肥料を与えてあげることが必要です。人間で言えばご飯だけでなく、野菜も肉も海草や乳製品などをバランスよく摂取することで健康を維持できるのと同じです。

人間は疲れたときに甘いものや塩分を自分でも取りますし、理性もあるので偏食もしません。必要なときに必要な栄養を取らなかったり偏食をすると体を壊したりします。

植物は基本的に種が落ちたところの肥料を吸うことでいきますので、植物が生える場所の肥料分を人間が考えてあげねばなりません。本当は森を見ればわかるように、植物は自分たちで土を作り、その土地で生まれ死に、そして次世代の養分となって人間が肥料などを与えなくても生命が受け継がれていきますが、畑では野菜たちはその場で生涯を閉じません。次世代に受け継がれるはずの栄養分は皆様のところへ行ってしまいます。ですから畑では私たち農家が足りない分を補ってあげるのです。

しかし、ちゃんと肥料を計算してあれば十分なわけではありません。肥料は計算できても、水や光は天候次第です。水と光は相反します片方は晴天、片方は雨天に属するものです。光がなければ光合成は出来ず、水がなければ肥料は吸えません。

そんなわけで、なかなか肥料設計をしてもどうしても天候次第になってしまうところがあります。写真のように同じ時期に植えたキャベツでも植えた直後に雨が続くのか晴れが続くのかで肥料の利き方も変わり片方は虫も出ず、片方は虫食いがひどいといった風になります。また同じときに植えたものでもやはり一定数の犠牲が必要なのか、綺麗にそろったキャベツの中にたまに出荷できないほど虫にぼこぼこにされたキャベツがあったりします。虫たちも生き延びなきゃならないのでキャベツの防御機能にわずかに隙でもがあるキャベツに幼虫の産卵を集中するのでしょう。なかなか自然もしぶといです。(向こうたぶん同じ事を言っているでしょうけど。。)


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