今年の夏からあさひや農場の野菜に仲間入りしたのが「甘とう美人」です。万願寺唐辛子の交配品種です。今年も作っていますが昨年までお届けしていた「甘ナンバン」はあさひや農場がずっと種採りして来た地元の万願寺唐辛子の固定品種ですが味、形、収量を総合すると甘とう美人に軍配が上がります。

とにかく大きいので収穫も早く、何より迫力があります。甘とう美人味は「クセがなくやわらかい」に尽きます。万願寺唐辛子のほうが硬いです。

種も取り出しやすいです。

ただ、網焼きにしてとトロトロになるまで焼くと万願寺唐辛子のほうが軟らかがしっかり出て、また味も濃いです。

ここはどちらが美味しいと言うより好みや調理法で別れるところです。


交配品種と固定品種の違いは犬で言うと「雑種」と柴犬やシベリアンハスキーのような「系統種」に当たります。ただし野菜の改良目的の交配種は犬の雑種のように適当に血が混ざってしまったのとは違い、「味」や「収量」「耐病性」などの目的を狙って交配させられたものです。そこにきて「雑種強勢」といって雑種は純血種より活き活きと育つ傾向にもあります。犬でも雑種は強いですよね。


このハイブリッドの交配種は時たま遺伝子組み換え作物と混同されますが、昔からある育種法で、日常的に犬の世界や人間の世界でも混血というのが何の問題もないのと同じです。遺伝子組み換えのように魚の「ひらめの遺伝子」を植物の遺伝子に組み込むのとは違います。


交配種の欠点は種取りをしても種から同じ形質の作物が育たないということです。Aという品種とBという品種を交配させてできた交配種ABの種からはABは生長しません。交配種ABは品種Aと品種Bが必ず必要になります。


甘とう美人のような優れた交配種の影で昔ながらの固定品種が影を潜めてしまいますが、万願寺唐辛子のように優れた固定品種は交配種の親としてずっと残されていきます。


甘とう美人は大きいので肉詰めピーマンのようにお使いいただけます。

一番簡単なのは万願寺唐辛子と同じように網焼きで醤油で頂くのがお勧めです。