原発事故直後の記事「福島原発による土壌汚染問題対策 « 小さな有機農家の有機農業情報ブログ」でも

カリウムが植物のセシウム吸収を阻害する記事を紹介させて頂きましたが、

ここに来て実例としてカリウムの不足がセシウムの吸収を促進しまった事例が出てきてるようです。

河北新報/基準超セシウム米 カリウム不足が吸収促進 県、土壌調べ

上記記事によると「放射性セシウムが検出された同県内の水田を調査した結果、いずれも土壌に含まれるカリウムの濃度が低く、セシウムを吸収しやすい状態だった」とのことです。

もちろん農家がカリウム投入を怠ったからではなく、原発を壊したのが元々の原因なのですが、

そうは言っても私たち農家のやり方次第では防げるものは防げるわけで、

そういった意味でカリウムの投入が効果あると言われていたのだから、それは対策すべきでしょう。

 

でも「カリウムが放射線対策にバツグン!」とばかり「おもいっきり生TV」的発想でむやみにカリウムを投入してもダメです。

カリウムは作物の生育を左右する重要な成分ですから入れ過ぎは禁物です。

かといって、カリウムは果菜類の生育後半にでもならないと不足に気づきにくい成分です。

過不足なく十分にある状態に持って行くにはやはり土壌分析と施肥設計が重要になると思います。

 

記事からは「深耕」の効果も認められます。セシウムを鋤き込んでしまうので除染とは全く逆の発想ですが、

濃度を薄くする、根を深くして地表に集中するセシウム吸収を防ぐ効果があるのでしょう。

 

 

ただ個人的に言わせていただければ、基準超になってしまうような地域での農業は避けるべきです。

何よりもそこで放射性をもつ土埃を吸って生きなければならない農家自身のために、

私は移住を強く薦めます。

先祖代々築いてきて、自分も血潮を注いだ農地を手放すのは断腸の思いかもしれません。

しかし、そんな凄いものを何一つ与えられもせず、持つこともできない新規就農の立場から言えば、

「さっさと逃げ出してゼロから始めましょう」と言わざるを得ません。

もちろん実際にはゼロからではありません。

私たちはゼロからでしたが、

皆さんの中には先祖代々とあなた自身が血潮を注いできた土地との記憶が宿っているはずです。

それがどれだけ価値のあるものなのかを新天地で証明するべきです。

年齢や事情がどうのこうのは農を業としているのであれば関係ありません。