有機苗と変換しようとして裕木奈江となるのはまだまだ有機農家のPCとしては使い込まれてないですよねと言うのは置いておいて。

今回は有機苗土と慣行苗土の差の一例をご紹介。
有機苗土の方は試供品なので製品名は伏せておきます。窒素の全量が有機由来です。JAS有機対応の培養土で決して悪い製品ではないと思います。
慣行苗土は「しなのセル苗培養土N300」です。
1リットルの窒素量が有機苗土が220mgで慣行苗土が300mgという差があることご了承下さい。
同日に蒔いた白菜の種の生育の差を見ます。
私が育苗をさせていただいている先輩のハウスで温度は白菜用に保たれています。
まず発芽直後。

有機苗土と慣行苗土

左:有機苗土と右:慣行苗土 発芽直後



この時点で微妙に差がついてます。これは発芽のタイミングの僅かな差に由来します。
ここは肥料成分の差よりも苗土の粗さの差による水分や空気の種への接触度合いが関与してるのではないかが先輩談です。

発芽後の写真より5日後



更に5日。圧倒的な差が出てきました。

発芽直後より7日後



 

発芽直後より7日後の全体の差、同じ日に撒いてこの差がつくと今後の管理上、手間が生じてきます。



後半は有機苗は明らかな窒素切れで生育止まります。
ちなみに同じ窒素220mgでも一般化成苗土だと白菜苗には十分な生育があります。
この時期は春なので育苗期間長く窒素300mgですが、夏は育苗期間短いので窒素220mgまたはそれ以下で苗を作っている農家も多いです。

18日後。最終的にここまで差が出ました。差が出たというより有機苗の生育止まってる・・



最終的にはこの有機苗、生育が遅いというレベルではなく生育が止まってしまったので廃棄となりました。

ここで注意したいのは有機がいいとか悪いとかではなく、
やはり有機の苗土は難しいと言うことです。
もちろんちゃんとした有機の育苗土も売っていますし、自作の育苗土でももっとよく育てることができます。
私もここまで窒素の効かない苗土は初めてです。

結局のところ、有機態窒素が有機態窒素から無機態窒素に変わる過程のどの過程で苗土が完成されているか、
原料は何か、取り付いてる菌は何か、
その後の苗土の保存温度と保存時間の経過がどの様になっているかで同じ窒素量でも植物が吸える窒素量は大きく変わります。

苗土よりも衛生的な状態で管理されている日本酒でも製造時の仕込みの原料・菌・温度で品質は大きく変わりますし、
生酒であれば特にその後の管理状態と経過時間でで品質は激変します。

土はお酒よりも緩衝力が大きいので日本酒ほど敏感ではありませんが、大抵の場合、店先とかハウス内とかあまり良い管理状態に置かれません。
有機苗土は何気に作るのも保管するのも難しいのです。
そこをうまく苗を育てるのが有機農家の妙なのですが、
それから比べると慣行苗土は有機の(市場比で)100倍位の実績データで作られてるので完成度は高いです。
保存も楽だし、悩むことはなんにもありません。

 

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