ぱっくり割れと超新星爆発被害に思いを馳せてホウ素を撒く
ツイッター見ててお!と思った画像。
いまこんなパッケージになっとるんか
遂に公式がスライム用途に振り切った pic.twitter.com/tftOxqxWV9— はんだる卝⁺ (@handaru20pF) 2017年11月5日
薬局とかで売ってるホウ素のパッケージにスライムにも使えると堂々と謳われ始めたということです。
医療用のホウ素やホウ酸は本来結膜炎の消毒用として売られてるらしいんですけど、
スライム作りにも使えるということで公式の説明書にも用法及び用量の欄に「スライムの作り方」として記載せれています。
あさひや農場でも肥料としてもっと入数の大きいホウ砂を使っています。1袋30kg入りです。
1~2袋あればあさひや農場の1年のホウ素は足ります。
ホウ素入りの総合微量要素剤とかあるのですが、だいたい成分が少なすぎなのでホウ砂単肥で買って投入してます。
ホウ砂は土壌分析でも検査できないので、基本量として1作1000㎡あたり1kg投入してます。
1㎡あたり1g、手のひらの上に0.1g弱。超微量要素です。
畑に入れる時は風で飛ばされないよう慎重に畑に一粒ずつ並べていきます。もしくは堆肥に混ぜて散布します。
超微量要素のくせに過剰障害の出やすいミネラルなので注意が必要です。
今のところ「なんか塊が入っちゃったかな?」という程度に1作に1株とかホウ素過剰っぽいのが出ることはありますが、
どっちかというと出るとしたら欠乏症が出ることのほうが多いです。
ホウ素は細胞の接合を司ります。
足りないと顕著に出るのがブロッコリーの茎の空洞です。
他、大根ならスが入りやすい。白菜も茎に空洞ができる。
ここらへんは1kgのホウ素で随分改善されます。
果菜類だとズッキーニの先端割れが顕著です。
先の割れたズッキーニは廃棄されるので一般お客さんには「なんのこっちゃ?」ですが、
先割れズッキーニはズッキーニ作ればお馴染みの症状です。
ガンガン出荷されるズッキーニではホウ素の必要量が多いのでしょう。
かと言って過剰症が出るので元肥に大量に入れるわけにもいかないので、追肥でいれたりします。
あさひや農場では水に溶かして潅水チューブから投入していました。
ホウ素入れるとだいたい先割れは解決します。
人間にも手足のぱっくりヒビ割れとかに良さそうですが、基本的に毒性があります。
野菜から摂取する程度にはむしろ体に必須のようですが、ネズミ殺しのホウ酸団子にも使われますので。
ホウ素は「すいへーりーべー僕の船」の「ぼ」だけあって炭素より軽い元素であるにもかかわらず希少な元素です。
鉄までの他の元素のように通常の恒星内核融合で生成されず、貴金属類と同じ超新星爆発などで作られます。
畑でホウ素を撒く時は太陽系誕生以前にあった超新星の爆発と
それに巻き込まれた、ひょっとしたらあったかもしれない文明の最後の瞬間に思いを馳せるのも良いかもしれませんね。
ちなみにホウ素からの簡単なスライムの作り方サイト↓
簡単なスライムの作り方|材料・分量・手順を分かりやすく紹介
この冬は肥料の余剰ホウ素で八千穂駅前をスライムの海に。(注:犯行予告ではありません。妄想です)