雪と相互扶助
「おおかみこどもの雨と雪」と言う映画で
農村の方がジャガイモなどを自分が食べる以上に作って、
余った分を周りのジャガイモが採れなかった人に分けると言うシーンがあります。
みんながしっかり自己責任で自分のジャガイモを作ってればそんなことする必要がありません。
しかし、時として自然の猛威は「自己責任で何とかする」
と言う傲慢さを圧倒的な猛威で薙ぎ倒すことがあります。
自然の猛威に近接する農村では自己責任だけでなく共同でこれに対応してきました。
この12月中旬に同じ県内の北部信州ではハウスが潰れんばかりの大雪。
こちらでは現在そこまでは積もっていませんが、
今後の天気を見るとなんかの拍子に雪雲が流れてきてもおかしくはない。
農家には1年で何回か「この日!」と言う日があるけど、今日はその1日。
一気にハウスの補強支柱を立て終わりました。
これで2つの資格ができました。
一つは自己責任を果たした上での助けてもらう資格です。
自分を助けないものを誰も助けてくれません。
そして自己責任を果たした上での助ける資格です。
自分のハウスを潰してまで他人のハウスを守っては迷惑です。
「右手は自分のために、左手は他人のために」です。
数日後には怪我して動けない地域の有機農業仲間のハウスの支柱を仲間と一気に立てます。
お互い個人事業主。自分が動けなくなる時だってあるはずです。
この冬は自分だけでなく仲間のハウスも潰さない。
村も職業の多様化で共同で行われるものも少なくなってきましたが、
この佐久穂町でも数少ない「冬に出荷してる」農家である有機農家同士、
助け合っていければと思います。