今日は農薬の納品がありました。
パレット1枚分、初めて見る光景にちょっとビビりました。
結構な量です。
農薬に関してこだわりがあるわけでもなく、
単に指導いただいてる農家さんと比べて面積比で3分の1なので、
農薬も同じものを3分の1注文しただけなのです。

白菜20万株分くらいの農薬



24種類の農薬が納品されました。
ちょっと驚く量と種類ですが、これで白菜20万個分くらい。
除草剤は除いてあります。
私はまだほとんど土壌消毒を行わないのですが、必要になれば更に土壌消毒剤が加わります。

農薬によって希釈倍率は変わりますが大体が1000倍に薄めて使います。
大雑把にこの納品された農薬の体積が1立米だとすると1000tの水に薄めて、1回あたり1t入る農薬散布機で1000回ほど散布する感じです。
皆さんは「こ、こんなに農薬撒くの!?」と嘆くかもしれませんが、
別の意味で私こそ「こ、こんなに農薬撒くの!?」嘆きたいです。
毎日のようによる遅くまであちこちの畑を飛び回ってこれだけの農薬を撒くのかと想像すると、
思わず「俺は有機農業やるぞ!JOJO!!」とか血迷いたくなります。

といっても実際にはこれ全部撒くわけではありません。
種類が多いのは、作物の生育ステージごとに入れ替わり立ち代り訪れる様々な害虫や病原菌により的確により効果的により安全に対応するためです。
何にでも効く強力な農薬があれば便利そうですが、決してそういうわけではありません。
家庭用の殺虫剤は大抵の虫が死にますが、ペットや人体にも危険なものです。
今回の農薬の中に皆さんが使ってる家庭用殺虫剤のような強力なものはありません。
それと比べると農薬は、「特定の虫」の「お腹を壊す」とか「脱皮を阻害する」とか「特定の菌」の「菌糸を破壊する」などかなりピンポイントな効果のものが多いのです。
そういう農薬は「脱皮をしない生き物」や「菌糸を伸ばさない生き物」には無害だったりします。
また、生育ステージでも初期は割と残効性のある農薬を使っても、出荷が近づくとより残留性のない安産性の高い農薬に切り替えたりします。

単純に強力な農薬をバンバン撒けば良いのではなく、
第1に安全性を担保する農薬取締法に則り
第2に時期や対応する病害虫に対して効果的に
第3に散布回数やコストを考えて経済的に
農家は農薬を選択して散布していくのです。

その農薬散布オプションを柔軟にとるために揃えたのがこの24種類の農薬です。
使うべきタイミングで必要な農薬が必要な量手元にないのは危険なので揃えてあるのです。

さて、ここまで書いて、有機農業時代には普段から何かと「アンチ有機農家農薬正統論者」に対して、
「そんなに農薬正しいって言う割には農薬のこと書く農薬農家って少ないよね」と思っていたのですが、
こうして自分も農薬農家になったからにはちゃんと農薬についても書いていきたいと思うのであります。