農家の規模って面積で表せることが多いけど、白菜農家のように単品の作物作ってると長さで考えたほうが分かりやすい。

あさひや農場の白菜の株間は50センチだからなおさら。1mの長さで2株植わってることになる。

株間は1列に白菜を植えていく時の株と株の間の長さ。

45センチ植とかの白菜農家もいるけどあさひや農場は平箱用の大玉狙いなので広め。

素晴らしい出来の1個3kg以上4個入りの平箱白菜


今日は平箱(4個入り)200ケース出荷したので、必要な株数は800個。400m分白菜を収穫する。

あさひや農場の畝幅も50センチ。畝は野菜を植えていく列。

白菜農家など高原農家の畑作りの単位となる畝数は農薬を撒くブームスプレーヤーの腕の長さに規定されることが多い。

ブームスプレーヤーによる夜の農薬散布光景。14mの腕からナイアガラのように農薬を掛けます。けっこう大変。


ブームスプレーヤーの腕の長さ標準は14mなので50センチ畝間なら28畝、レタス農家などは45センチ畝間なので30畝入る。

植えるときも白菜なら28根畝分平行に植えていくことでブームスプレーヤーによる農薬管理も無駄がなくなる。

収獲もトラックを横付けして収穫したい場合、28畝を並行して収穫するのが理想。

400m分収穫したいなら28畝並行なら1畝15m分ほど収穫すればいい。

実際には15m測るのではなく、単純に白菜を1列30個分採ればいいのだけど、

必ずしも平行四角形に収穫できるわけでもないし、長さに1度変換する癖があったほうが、農業の様々な計算に応用が効く。

農地の基本単位は1反≒10a(1000㎡) 、10反=1町≒100a=10haです。

あさひや農場が現在3.8haでこの地域では中堅クラス、お世話になってる先輩白菜農家で10ha

白菜なら1列に直すと10aで2000m、あさひや農場で76000m、先輩農家で200000mつまり200km分、

1mに2株なので10aで4000株、あさひや農場152000株、先輩農家で40万株、

全部平箱で出荷すれば10aで1000箱、あさひや農場で38000箱、先輩農家で10万箱。

これは実際には契約コンテナがあったり、平箱にならない6個入りや、病気虫食い、生産調整廃棄もあるので、大凡の目安。

実際にはこの8割だったり5割だったり、3割だったりご想像にお任せするけど、大体の売上や所得などはここから計算できる。

作業的には2畝づつマルチを全面マルチャーという機械で貼る。

2畝づつなのでマルチの総延長は

10aで1000m、400m長さマルチ2本半です。使用マルチは150センチ幅ですが、2畝の凹凸と隣のマルチとの重ねて1m幅で張る。

全面マルチャーは時速1~2kmで進む小型トラクターだけど、

あさひや農場では高さにして富士山10個分、先輩農家では富士山54個分をひたすらマルチを貼ることになる。危険な高さだ。

時速2kmなら先輩農家なら走行してるだけで100時間。実際にはマルチの末端処理の数が更にかかるので畑の枚数が多いほど余計に時間がかかる。

そして貼ったマルチは同じ距離分だけ手で剥いでいく。

10ha農家だと100km分のマルチを貼り、そして剥ぐ


作業の幅と長さを理解しておくと資材の必要量はもちろん、作業時間も簡単に割り出せる。

2m幅の肥料散布機が時速2km、100mで100kg肥料を落とせる時、10aに500kgの肥料を撒ける。

単純に10aに1000kg撒きたければ時速1kmで、250kg撒きたければ時速4kmで進めばいいし、おおよその作業時間の目安にもなる。

定植や除草・収穫作業は人力で行う。大体、手の届く範囲で3畝づつ定植や除草・収穫を行うので作業幅は1.5m。

このうち定植と収獲は膝つき。もしくは屈んで作業を行う。

この距離が10aで1.5km、あさひや農場で57km、先輩農家で150km。

先輩農家だと毎年、東京駅から東名高速道路に乗って静岡県の御殿場まで時速2kmでトラクターに乗ってマルチを張り、

御殿場から愛知県の豊川市まで苗を植え付けて滋賀県の彦根市まで除草し、兵庫県の神戸市まで膝つきで白菜を収獲して、広島県の福山市までマルチを手で剥いでいく感じといったら分かりやすい!

これに白菜を畑からトラックに運ぶ距離、肥料を撒いたり耕す距離とか足すと余裕で九州上陸行く感じか?

10ha白菜農家の距離。 あさひや農場だと浜松くらい


これがトマト農家だともっと栽培本数も少なく、

ほうれん草農家だと面積あたりの栽培本数は多いけど、逆に面積も少なくて済みます。

稲作農家やジャガイモ農家だと大規模でも機械の作業幅も広く、手作業少ないです。

こう考えると白菜は手作業がある作物では最大の長さを必要とする農作物の一つです。

しかも重い!とても植物工場でまだまだ採算の取れる作物でもない。

もちろん今後は機械定植・機械収獲も増えこの距離も小さくなるけど、

あさひや農場が出している松井予冷庫が品質基準を満たす市場にはまだまだ手作業が多く必要とされるようです。

ちなみに営業距離数が地球1周越えてますよね?な白菜農場動画↓

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